株と材料 信用指標市場心理を読む 信用評価損益率返済時期予測 株価下落時上昇時の重しと圧力
ノミでもわかる株入門
信用指標で市場心理を読む
 
信用取組みで見る思惑?では、信用取引の取組みで株価がどのような状況になっているのかを見ていきました。このページではさらに信用評価損益率や返済期日、信用取引の売買手法などから予測できる株価への影響について考えていきます。基本ルールなどについては、下記のページで確認を。
信用取引基本>>はじめての信用取引
『信用の需給悪化から』などという言葉を耳にする機会も多いと思いますが、信用需給というのは信用取引の『買い残』『売り残』を比較したものを言います。『買い残』が非常に大きい場合、需給悪化という言葉が使われます。
  • 買い残=将来の売り
  • 売り残=将来の買い
また、市場が『上に買い上がって行く』状態でない場合は、仮に1倍であっても需給悪化と言われます。「1倍で信用残は同じなのに?」と数字通りに見ればその通りでもあるのですが、『現在現物で保有している人がいる』という事を加味しなければいけません。つまり
  • 将来の売り=信用買い残+現物保有の売り
  • 将来の買い=信用売り残+新規の買い
となるわけです。上昇トレンド時には、信用や現物の売りをこなしながら株価は上昇を続けますが、下落時であれば新規の信用売りと現物売り、また信用買いの損切り決済なども出やすくなるため、新規の買いがどれだけ集まってくるか、どの程度の金額ならば買いたいと思っている人がいるかなども考えていく必要があります。
信用買い残が整理されて減少してくると『需給改善』『取組み改善』、また、買い残が減って売り残が増えてくると『取組み妙味がある』などという表現が使われたりします。よく使われる言葉なので覚えておきましょう。
需給バランスを見るための指標が『信用倍率』と呼ばれるものです。
  • 買い残÷売り算=信用倍率(貸借倍率とも呼びます)
すべての売買判断基準に当てはまるものではありませんが、みんなが気にしているという点、また、売り残・買い残の積み上げで下落と考えている人が多いのか上昇を考えている人が多いかなど、投資家心理を測る上で、やはり覚えておく必要がある指標です。
  • 信用倍率:3倍以下(2〜3倍)=株価が低水準にあり、買い時と判断されています。
  • 信用倍率:1倍以下=株価が天井(高値)圏にあるため、売り時と判断されています。
この信用期日は指標ではありませんが、信用決済の時期を予測する上で大事なことです。信用決済の時期の予測は『信用の決済が多く出てくる時期=売り圧力・買戻し力』を測るということになります。もし決まった自分の監視銘柄があるなら『信用残』を毎日ノートにメモをしておくと、増減がよくわかります。また、証券会社などの提供しているデータなどで確認も可能です。(信用期日+確認 などのワードで検索してみて下さい。日ごとに銘柄別の信用期日のわかるサイトも見つかるはずです)
 制度信用と一般信用
  • 制度信用:6ヶ月以内に決済期日
  • 一般信用:無期限
一般信用については、制度信用より金利が高めに設定されています。制度信用利用が多い状態ですので、やはり『6ヶ月以内に決済期日』は信用の重要ポイントになってきます。
 信用期日と売り物
過去に相場が盛り上がり出来高がかなり膨らんでいる期間があれば、そこを目安に期日到来の売り物が大量に出るかどうかの予測もできます。
過去の盛り上がりの相場時より現在値が高い場合には、信用買いの決済もそんなに問題になりません。(売り物をこなして上昇していく余地があるので。でも、多すぎは問題ですけど)ところが、盛り上がり時点から現在値が下落している場合は、注意が必要です。上昇時の利益確定とは違い、期日近くに一気に売り物が出てくる可能性が大きくなります。上がらなかったために持ち続けてしまった人達の決済売りが終わるまで、調整時期が長引く事も考えておきたい点です。
出来高価格帯で、どの価格帯での売買が多いかを判断して、現在含み損を抱えている人が多いか益が発生している人が多いかを判断する方法もありますが、いずれも『コスト』=いくらで売買して現在値がどこにあるかを予測する事が必要です。
信用取引評価損益率というのは、信用の建玉をしている人が『儲かっているのか・損をしているのか』=含み益を抱えた状態で玉の保有をしているか、含み損を抱えた状態にいるかどうかを見るための指標です。
 計算方法
  • 評価損益÷信用残高×100
信用残ですが、信用で買った人の状態を見ますので、買い残になります。また、全市場残で計算する場合もありますが、主に取引されている3市場の買い残で通常は計算されます。3市場の買い残ですが、日経新聞に掲載されている他、各取引所の残を合計して出す事も可能です。ここでの評価損益ですが3市場の残高から建値の残高を引いて計算します。(信用取引情報 ガイド:Infoseek マネーで詳しく説明されています。また、実際の数値ですが『信用取引評価損益率』と検索してみて下さい。提供サイトが見つかるはずです)
 判断基準
評価損益率 判断
マイナス15〜20% 底打ち目安
0〜プラス3% 天井圏目安

上記の目安が一般的ですが、目安圏内までいく前に切り返して上昇や下落もあります。そのため、数値を見ただけでは、底打ちか天井か判断するのは難しいです。直接の売買の判断というよりは、現在の信用状況をつかむ為の指標の1つとして利用が良いと思います。
底打ち目安圏内に入ってきたら『そろそろ底打ち反転』天井圏であれば『そろそろ調整』の準備をしておきましょう。この天井圏・底打ち圏まで来ると、その後の切り返しはそれまでより値動きが急になる可能性も高くなります。
 追証予測
約定価額の20%を委託保証金が下回る状態になると、信用取引の担保能力不足を穴埋めするために追加の証拠金が発生します。このことを追証と言います。 建玉をしている人に追証が発生しているかどうかを予測することは、損切りの決済売りが出てくるかどうかを知るために大切だと思っています。現在の信用買い残が膨らんでいる状況ではなおさらです。通常証拠金の担保率を維持するために、規定の担保率が不足すると『追証』という追加証拠金を差し入れますが、すべての人が追証を差し入れるわけではありません。追証を入れられないため、証券会社の強制決済で信用の建玉の損失確定売りを入れられる=このような状況が発生していれば、通常より多くの売り物が発生します。
『最低保証金維持率』は証券会社によって違う場合もありますが、ほとんどの場合20%の担保維持率が必要になります。
  • 保証金維持率=委託保証金÷建玉金額×100
信用取引の場合は保証金の約3倍の取引ができます。例)30万:委託保証金 90万:信用での買建で計算してみましょう。
  • 30万÷90万×100=33.3・・・
現在の維持率は20%以上あります。では、20%ラインを計算してみます。約定価額の20%は、
  • 90万×20%=18万
ですから、18万が20%ラインとなります。この計算で必要最低保証金が18万だとわかりました。30万を預けてありますので30万-18万=残りが12万。18万は動かせない保証金で、余裕があるのは残りの12万ということになります。自分の信用での建玉銘柄に12万以上の損失が発生すると、18万の保証金がキープできなくなります。下落率で見れば、
  • 12万÷90万×100=13.3・・・
と90万円の約13.3%マイナスが出ている状態(含み損の状態)になったら、保証金を維持するための追証が出てしまうと考えましょう。今回は30万での計算ですが、自分の建玉でも計算をしてみるとわかりやすいです。(証券口座でも維持率のチェックはできるはずです)基本的なお話になってしまいましたが、1度自分で計算方法を追いながら計算してみると覚えやすいので、現物取引のみの方も計算してみて下さい。
パーセンテージのラインは金額が大きくなっても変わりません。そのことから、下落に転じた際に高値から約13%程度下落すると、(建玉を全力でしている場合)追証発生している投資家がそろそろ出てくると予測できます。下落に転じた際に、初期の下落であれば追証を差し入れる投資家も多くいると思いますが、下落基調がずっと続いている状態で追証予測が度々される状態であれば、『追証を差し入れるための資金切れ』の状態も、判断に入れることができるようになります。

保証金 建玉 追証ライン
100万 300万 300万×20%=60万(必要最低保証金)
100万-60万×100=40万
40万÷300万×100=13.3・・・
300万 900万 900万×20%=180万(必要最低保証金)
300万-180万=120万
120万÷900万×100=13.3・・・
※建玉については手数料など一切加味しないで、単純に3倍計算してます。

信用取引の場合の担保は、現金以外の有価証券でも可能です。通常、担保は担保価値の目減りリスクなども考え、現金での保証金が望ましいとされていますが、例えば、自分の保有株式を担保に入れて、さらに株式を買えば利幅も狙えるため、有価証券担保の人も多くいます。このことが何か?という人もいますが、下落局面になると大いに関係してきますので、注意をしておきましょう。
担保をどの位どの銘柄で補っているかなどの細かい事はわかりませんが、個人投資家に人気の銘柄は信用担保に入れられている可能性も高く、個人投資家に人気があると言われている新興市場の銘柄を、その証券担保で買っているとも言われています。担保価値が低くなれば追証を入れなければなりません。つまり、個人投資家に人気の銘柄は、下落局面では担保価値の目減りの追証回避のため決済される危険があります。新興銘柄は下落局面では現金化するために売られると言われるのは、このことも理由の1つです。この事から、
  • 新興銘柄では下落局面で下落がきつくなる可能性が高い
として、値動きには注意しておきます。また、よく言われるのがソフトバンクなどの個人投資家の人気銘柄です。信用担保にしている人も多いと言われていますので、ここが崩れると幅広い銘柄に影響が出ると言われます。新興銘柄での取引が多い人は、市場指数の他にソフトバンクなど影響が出やすい銘柄の値動きも、チェックしておきたいところです。
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