株と材料 商品市況の影響を受ける株とは?
ノミでもわかる株入門
商品相場に影響される株
 
商品市況が活況になって上値を切り上げてくる状況になると、当然、市況活況の好影響・悪影響を受ける業種も出てきます。その反面、上昇相場が続けば経済には『インフレ懸念』の文字もつきまとう事になります。ここでは、商品市況の簡単な仕組みから、経済の影響、そして一番メインの商品市況の影響を受ける業種と紹介していきます。どうして影響を受けるかもチェックしていきましょう。
商品取引は、株式市場とは別に商品市場で取引が行われています。現物・先物市場がありますが、ニュースなどで取り上げられるのは、ほとんど先物市場の話題になります。投資の場合は、差金決済を行い差益を取れる先物市場での売買が主になります。(現引き=現物を手元に欲しい場合は現物市場で)
 国内取引所
株式では、東京証券取引所や大阪証券取引所など取引所毎に上場の株式は違いますが、同じく商品も取引所は1箇所ではなく、また、取引所によって上場商品もわかれています。
  • 東京工業品取引所
  • 東京穀物商品取引所
  • 横浜商品取引所
  • 中部商品取引所
  • 関西商品取引所
  • 大阪商品取引所
  • 福岡商品取引所
 上場商品
取引所毎の上場商品については取引所別上場商品一覧で確認できますが、数多くの商品が上場しています。大きくわけると
  • 貴金属
  • 農産物
  • ゴム
  • 石油
  • 砂糖
  • 生糸
  • 水産物
  • 畜産物
に分類されます。
 主要商品
ニュースで取り上げられるのものを見てみれば、ほとんどが東京工業品取引所の上場商品です。東京工業品取引所では、貴金属・ガソリン・原油など主だった商品が上場されています。
  • 金、銀、白金、パラジウム、アルミニウム、シートゴム(RSS3号)、ガソリン、灯油、原油、軽油(東京工業品取引所の上場商品)
最初はこの辺りを覚えておけば十分です。上場されているすべての商品を覚える=これはとても面倒で効率も悪いので、覚える必要はありません。自分の注目している銘柄→どんな商品に影響を受けるか→商品チェック:こんな手順でOK。
 海外市場の影響
株式市場でもNYなどの影響を受けるように、商品市場も海外の影響を受けます。特に国内で生産できないような輸入にほとんどを頼ってる商品(ほとんどですけど)は、大きく影響を受ける場合が多いです。
銘柄によって以下のような市場の影響を受けると言われています。該当の海外市場が大きく動けば日本市場へのインパクトも大きいので、必ずチェックしておきたいところです。また、影響を与える海外市場というのは国際的に見ても大きな市場であって、日本市場以外にも様々な国の市場にも影響を与えるということも覚えておきましょう。
  • 原油先物=NY
  • 金先物=NY
  • 銀先物=ロンドン
  • アルミ先物=ロンドン
  • ゴム先物=シンガポール(東京が一番取引大きい)
  • 粗糖先物=NY
ニュースでは海外市場でのニュースが主なので、NYやシカゴ・ロンドンの名前をよく耳にすることになると思います。アジア市場も大きくなる可能性がありますが、この3つを覚えておけばそんなに不自由はしないはずです。
 海外主要市場
  • ニューヨーク・マーカンタイル(商業)取引所(NYMEX)
  • ニューヨーク商品取引所(COMEX)
  • シカゴ・ボードオブトレード(CBOT)
  • ロンドン金属取引所(LME)
  • ロンドン国際金融先物取引所(LIFFE)
東工取や東京穀物も主要市場です。
 海外主要上場商品
  • 金・銀・白金・パラジウム・アルミニウム・ニッケル・銅
  • 原油・ガソリン・オイル
  • 大豆・コーヒー・コーン・粗糖・小豆
  • ゴム・綿花
商品の変動要因というのは、銘柄によって様々ですが、以下のような要因が大きく影響すると言われています。
 為替の影響
一般に通貨の信頼度が低くなると金に資金が回ると言われています。また、輸入に頼っている場合商品の場合は、為替レートの影響を受けるため、監視の必要があります。
 季節要因・天候要因
商品によって需要が大きい季節があるものや、また、天候によって豊作・不作などの影響を受けるものがあります。
 地政学的リスク
採掘国や輸出主要国が内乱になったり戦争になったりすれば、供給がストップの可能性も出てくる為、関連商品は上昇します。また、金の場合は有事の金と言われているように、国際情勢が不安定になると価格上昇します。金価格は変動しますが、貨幣のように国の事情により貨幣価値が無くなるという事はなく、お金の変わりになるものとして位置づけられているからでもあります。金の保有は、個人だけではなく国単位でも行われています。
上記でお話した海外市場の影響を見てみてください。ほとんどが海外の影響を受けています。まずは海外市場をチェック、その後日本市場の動きをチェックしてみて下さい。自分のチェック銘柄の株式が海外商品市況に反応しているか、国内のリアルタイムでの商品市況にも影響されているかを確認してみると良いと思います。
どうも投機色が濃く見られるのか昔の小豆相場のイメージが悪いのか、商品先物市場の存在意義というのが理解されにくいんですが、原材料・商品の値下がり値上がりリスクをカバーするために必要な市場です。商社やメーカーがどんな形で商品先物市場を利用しているかも知っておく必要があるでしょう。
 商社
現物の商品の値下がりリスクを回避するために、先物市場で『売り』ヘッジをしています。つまり、先物市場で売り建てをしておけば、現物が下がっても先物市場で値下がりした分差額の利益を取れるため、現物の損失をカバーできます。先物で売りの予約をしておくということです。
 メーカー
原材料の値上がりリスクを回避するために、先物市場で『買い』ヘッジをしています。つまり、先物市場で買い建てをしておけば、現物が値上がっても先物市場の値上がりした分差額の利益を取れるため、現物の損失をカバーできます。先物で買いの予約をしておくということです。
では、なんとなく商品相場の基礎がわかったところで、商品相場に影響を受けるような業種を見てみましょう。
 原油高
石油・電力・航空・繊維・紙・パルプ・運輸・(自動車)
 貴金属高
非鉄
 粗糖高
製糖・精糖
現在の貴金属の商品価格高で見てみます。
 好影響
  • 売り上げUP
 悪影響
  • 原料高
  • 燃料高
  • コストアップ
 原油相場の背景
採掘国の情勢悪化による需給懸念から原油高が進んでいます。現在であれば、イランとの戦争懸念や周辺国などの内紛など。アジアでの消費拡大も予測されています。
採掘元を持っている企業は(石油関連は)株価上昇傾向にあります。原油を商品として、例えば採掘・精製したものを売却している場合は=そのまま売り上げがUPということになります。つまり、採掘コストや必要な精製などのコストが変わらなければ、相場が上がれば上がるほど上昇分は利益として跳ね返ってくることになります。また、安い価格での在庫も高い価格で売却が可能です。反対に原材料や燃料としての利用をしている場合は、すぐに商品やサービス価格への転嫁が難しく利益を圧迫する要因となります。
上の業種以外にも、食品加工などしている会社も燃料高で影響を受けたり、袋や包装などのコストUPで様々な企業に影響を及ぼします。
現在の貴金属の商品価格高で見てみます。
 好影響
  • 売り上げUP
 悪影響
  • 原料高
 貴金属相場の背景
換金できて価値の無くならない金は、特に有事の際に保有高が増えます。金については金先物価格変動要因を参考に。電子部品での活躍やまたアルミなどの素材は加工商品への期待も高く、様々な製品が開発されています。
鉱山のある企業は株価上昇傾向にあります。採掘コストや必要な精製などのコストが変わらなければ、相場が上がれば上がるほど上昇分は利益として跳ね返ってくることになります。
現在の粗糖の商品価格高で見てみます。
 好影響
  • 売り上げUP
 悪影響
  • 原料高
 粗糖相場の背景
現在ガソリンに代わる燃料としてエタノールが注目されており、これを作る原料がさとうきび。収穫したさとうきびをより多くエタノールに回そうとすれば、砂糖の精製分に回る料が減り粗糖高に。
エタノール関連銘柄は世界的なエタノール需給の高まりから、株価上昇傾向にあります。供給不足から結果多くの発注が集中すれば=売り上げUPにつながります。
いつものお話とどうしても最後はかぶってしまうのですが、商品相場のチェックは、判断材料の1つとして利用しましょう。株の変動要因は1つではありません。例えば原油高の好影響を受ける銘柄が原油高にも関わらず下落していたら「原油が上がっているのに何でこの株は下がっているんですか?」では、全く前に進んでいくことは出来ません。
  • まずは、商品相場の影響を大きく受ける銘柄だったのか
それをチェックした後に、
  • では、今日の下落はどんな原因だったんだろう
これを考えてみてください。
商品市況について難しいところは、完全に把握しようとすれば企業の製品や製造工程なども調べ上げる必要が出てくるという点です。また製品の割合や商品原材料や燃料などがどの位の圧迫要因になるかなども調べなければなりません。上記に上げた影響や背景もすべてではありません。いろんな面から銘柄をチェックしていくようにしましょう。
 商品おまけ
上場商品とは不変ではありません。日本で上場を目指している商品はいくつもあり
  • 銅・亜鉛・電力・二酸化炭素排出権など
注目したい商品も上場を目指しています。二酸化炭素排出権なんて、これからいいよねなどと思いながら、すごい値動き激しそうな予感もしていたりする。

商品相場に影響される株↑TOP(上)へ
-当サイト利用によるトラブルや損害について一切の責任を負いかねます。ご利用の際は、必ず該当サイトで確認を-