はじめての企業財務分析 キャッシュフローで企業のお金の流れをチェック! 株投資リスクを軽減させましょう!
ノミでもわかる株入門
キャッシュフローの重要性
 
キャッシュフローを日本語訳すると、「お金の流れ」となります。
商品を売って実際に入ってきたお金から、商品を作るのに、または、商品を売るのにかかった費用を実際に支出したお金の収支を計算して、プラスなのかマイナスなのかを判断します。
えっ、それって損益計算書で計算する純利益のことじゃないのと思いかもしれませんが、違います。
損益計算書上で利益が100円出ても、100円お金が残るのかといえばそうでもないのです。一般消費者を相手に商売している小売業(スーパーやデパート)などの現金商売をしている企業以外、商品を売ってもすぐにお金が貰えません。つまり、商品を売ってからお金に代わるのに、時間差が生じてしまうわけです。
 例)売上が1,000円 かかった仕入れが900円
この場合の利益はいくらでしょう。ただし、実際には、お金の支払いもしていなければ、商品を売った代金も貰っていません。
この場合、損益計算書は、お金の動きではなく、商品の動きで考えるので、利益は100円になります。売った商品、買った商品が誰の手元にあるかで判断するからです。売り手がお金を貰っていなくても、買い手がお金を支払っていなくてもです。なので、利益は出ていても、お金は増えていないということは十分ありえることです。
通常、企業同士で商売をしている場合は、商品を納入してもすぐに現金にはなりません。だいたいの企業が、売上にしても仕入れにしても1ヵ月単位で請求を相手に出すからです。そのため、入金、支払いは早くても翌月か、翌々月になります。約束手形での入金となれば、実際のお金になるまで3ヶ月後、もしかしたら半年掛かるかもしれません。
約束手形とは、支払う相手にこの期日までにはお金を払いますから待ってくださいという、借用書みたいなもの(銀行にもっていけば、手数料(結構します)を支払えば、期日前に現金にすることが可能)です。逆に約束手形での支払いということになれば、実際のお金が出金されるのは約束の期日になります。この期日までに資金が用意できないと、よく耳にする不渡り手形と言われる状態になります。
お金は企業の血液ともいえるので、滞れば企業を運営していく上で色々と問題が出てくるはずです。支払いが遅れれば取引停止ということもありえます。企業は信用で仕事をしている面があるので、そうなれば倒産する場合が多いのではないでしょうか。だいたいがそうなる前に、銀行から借り入れをしてしのぐとは思いますが、お金の流れが滞っている企業では、株を購入したくなるような経営状態とは言えません。
お金の流れの状態を見るには、どのような方法を取れば良いでしょうか?損益計算書からだけでは、実際のお金の動きによる収支はわかりません。
実際のお金の動きでも、収支を考えようということで生まれたのが、キャッシュフローです。キャッシュフローを見れば、その企業のお金の入出金の収支が分かります。特に低位株に投資をしようと考えているのなら、必ず確認しましょう!業績が悪化している企業ほど、利益は出ていても、内情は火の車というのはよくある話です。
ただ問題は、最悪の経営状態を脱し、ようやく上向きつつある企業の場合も、業績の悪化している企業と大差はないという点です。でも、そんな時のために、キャッシュフローは営業、投資、財務の3つで確認することができます。
 営業キャッシュフロー
本業での現預金ベースの収支を表しています。ここが、マイナスということは本業の資金繰りが上手くいっていないということになります。
 投資キャッシュフロー
株などの有価証券の売買、固定資産の売買の収支を表しています。ここがマイナスということは、株を購入したとか、設備投資をしたということになります。プラスなら、売却をして資金を得たことになります。
 財務キャッシュフロー
金融機関からの借入金、社債,、配当などの収支を表しています。ここが、マイナスだと借金の返済をしたということになります。財務キャッシュフローは、借金が増えても、その分設備投資をして資産が増えていれば問題ない場合もあります。
どういう状態のキャッシュフローが良いのかといえば、本業(営業キャッシュフロー)で儲けて(プラス)、設備投資(投資キャッシュフロー)の支出(マイナス)、借金(財務キャッシュフロー)の返済(マイナス)をして、トータルの収支がプラスこれが1番です。
 営業キャッシュフロー
儲けて(プラス)
 投資キャッシュフロー
支出(マイナス)
 財務キャッシュフロー
返済(マイナス)
100(営業)-40(投資)-40(財務)=20(残ったお金)
営業で儲けたお金で、全てをまかないお金が残る状態が理想です。
最も悪いキャッシュフローは、本業(営業キャッシュフロー)で損して(マイナス)いるにもかかわらず、設備投資(投資キャッシュフロー)の支出(マイナス)、そして、足りないお金を補うために、借金(財務キャッシュフロー)をする(プラス)。このパターンは最悪です。
 営業キャッシュフロー
損して(マイナス)
 投資キャッシュフロー
支出(マイナス)
 財務キャッシュフロー
借り入れ
-40(営業)-40(投資)+100(財務)=20(残ったお金)
借金で、営業のマイナス、設備投資のマイナスを補って、お金が残るというこはあまり望ましくありません。
重要なのは、何でお金を残したかということです。だからといって借金が悪いといっているわけではありません。事業の拡大ということになれば、借金をする場合も出てきます。財務が増加していても投資のマイナス範囲内での増加なら個人的にはOKだと思います。前期のキャッシュフローと比べて改善しているのか、悪化しているのかというこは確認しましょう。
本的にはトータルでのキャッシュフローがマイナスになることはありません。キャッシュフローがマイナスということは、お金が足りないという状況だからです。個人でいえば破産です。なので、必ず借金をしてプラスにしているはずです。トータルのキャッシュフローがマイナスの場合は、過去に貯めた余剰資金があるはずです。
低位株を購入する場合、1番問題になるのが企業の財務、業績です。低位株に投資を考えているのなら、売上、純利益はどうなっているのか、前期、前々期と比べてどうなのかということは検討すると思います。しかし、これらは企業の表の顔分析しているだけなのです。もしかしたら、裏では必死に金策に走り回っているかもしれません。
例えば、商品を売ったのはいいが、現金を回収できない。商品を作りすぎて余剰在庫を抱えてしまった。在庫は、現金と同じ資産として扱われるので、利益は出ていても、その利益がお金ではなく、余剰在庫だということも十分ありえます。ということは、これらは翌期以降、おそらく損失処理をするはずなので業績は、赤字になると考えられます。
そこで、一歩踏み込んで、キャッシュフローがどうなっているのかをチェックしてみます。お金ではなく、余剰在庫で持っているということは、利益の額に比べて、営業キャッシュフローの額があまりよくないはずです。方法は、営業キャッシュフローの額を利益で割り、前期と今期の率をだし比べればいいです。それほど差がなければ、問題ないと考えられるのではないでしょうか。逆に差が大きければ、何かあると考えられます。
キャッシュフローを考えて投資をするだけでも、相当のリスクを軽減できるはずです。そして、借金が少なくてお金が余っている企業ほど、株価急騰しやすいので、貸借対照表の当座比率と合わせてチェックしましょう。
キャッシュフローはどうやって計算するの?と思うかもしれませんが、計算の仕方については説明しません。私もも計算しようとは思いません。というのは、あまりにも面倒すぎです。無料で見られるサイトはないかと探しましたが、なかなかみつかりませんでした。
そこで一番手っ取り早いのが、会社四季報を利用することです。(証券会社に口座開設をしていれば情報ツールなどで見ることも可能です)上場全社のデータが掲載されています。持っている人はどこでもいいので、開いてみてください。キャッシュフローと書かれた欄があるはずです。数字だけが書かれているのがプラスで、▲(黒三角)が書かれているのがマイナスです。カッコ内は前期の数字です。中長期投資をする人にとって会社四季報は、英語を勉強する時に必要な英語辞典と同じだと考えています。本気で株式投資を考えている人は、お近くの本屋で是非購入しましょう(販売は年4回)。
キャッシュフローの重要性↑TOP(上)へ
-当サイト利用によるトラブルや損害について一切の責任を負いかねます。ご利用の際は、必ず該当サイトで確認を-